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親子で学ぶ「糸満海人工房・資料館」

海人の町いとまんには、「糸満海人工房・資料館」が西崎町にあります。
ここは、いとまん海人(うみんちゅ)が創意工夫を重ねた漁具やサバニ(船)が
多数展示されており、糸満海人の歴史・文化の保存と継承を担っています。
この資料館に所蔵されている貴重なアイテムは、市民からの寄贈資料を展示しています。


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糸満海人工房・資料館

  • ミーカガン
  • サバニ
  • アギヤー漁(追い込み漁)
  • モーフギン

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【ミーカガン】

「接着面に糸を利用したミーカガン」

入り口を入ると、左手のミーカガンコーナーにズラリと陳列されています。
19世紀末に糸満のエジソンと呼ばれた、玉城保太郎が考案し普及しました。
かつての海人は、裸眼で素潜りをしていたので目を保護する道具の誕生は
まさに、エジソン級だったということでしょうか。
まず、この現代とほぼかわらない目のくぼみを意識したフォルムの精巧さに驚かされますが
さらに、木とガラスの接着に「糸」が使われているのが確認できます。
このアイディアと実装力は、iPhoneを生み出したスティーブジョブスも顔負けですね!


「ミーカガンを装着するジャックマイヨール」


そして、このミーカガン。
なんと、ジャックマイヨールも愛用していたそうです。
そして、ここからは想像の域を出ないのですが・・・案内ガイドのかた曰く。

  • 1960年代にジャックマイヨールがミーカガンと出会う
  • 1964年東京五輪では競泳ゴーグルは使われていない
  • 1968年メキシコ五輪以降競泳ゴーグルが台頭する

ということを考えると、もしかすると競泳用ゴーグルの原型になった可能性は高いですよね。
何より、眼鏡のフォルムがあまりにも似すぎています・・・。
あくまでも都市伝説ですが、ちょっと夢のある話で、うれしくなりました。


【サバニ】

「ハギ舟」

「金属釘を使わない本ハギ舟」

「宮崎県飫肥(おび)杉を使ったハギ舟」

「サバニを漕ぐウェーク」

糸満の海人たちがさっそうと大海原にくりだすサバニ。
糸満の方言でサメを“サバ”、舟を“ン二”と呼んだことから、サメを獲る舟“サバニ”となったようです。この、サバニは古くは刳り舟だったようですが、琉球王府の規制により複数の加工した木を張り合わせる“ハギ舟”が奨励された歴史があったようです。
船を形作る原木は、特に重要だったそうですが、もっとも適した木材は宮崎県産の“飫肥杉”。
軽くて丈夫で曲げやすく、なんといってもオイリーな材質が耐性があり、重宝したようです。


【アギヤー漁(追込み漁)】

「アギヤー漁のジオラマ」


そして、このかわいいジオラマはアギヤー漁をイメージしています。
アギヤー漁も糸満海人が考案し広まる独特の漁法ですが、漁獲量を大きく伸ばし、当時の漁村糸満の外洋進出を飛躍的に伸ばした漁法と言われています。

重しを付けた脅し縄を腰や足にくくりつけ、泳ぎながら水中で揺さぶり、魚を追い込んで船から降ろす幅のある網で、文字通り一網打尽にするという、組織的に合理化された漁法でした。この画期的な漁法は、様々な漁具を生み出すきっかけにもなったようで、ミーカガンは頻繁に潜る海人の目を保護するために考案されたものでした。
先人たちのイノベーション力にはワクワクしますし、糸満の海人魂を誇りたくなる功績ですね。


【モーフギン】

「戦後の米軍統治下で広まるモーフギン」


“モーフギン”という、この少しおしゃれな洋風ガウンもどき。
なんと、終戦後に海人の間では大流行したようです。
米軍基地内で使われていた毛布を防寒着として仕立て直し、作業用の着衣として利用したようです。これも、糸満の海人魂を感じさせるアイディアですよね。

いかがでしたでしょうか?
糸満海人のアイディア溢れる創造性。
イノベーションやテクノロジーが取り沙汰されて久しいですが、
100年前の糸満にも漁民が生きるための創意工夫で漁業を産業化した
とても興味深い学びを得ることができます。
ぜひ、糸満海人工房・資料館を訪れてみてくださいね。


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糸満 海人工房・資料館
所在地:〒901-0305 糸満市西崎町1丁目4番11号
TEL : 098-987-1550
FAX : 098-987-1551
URL:http://www.hamasuuki.org/home/index.html

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